メタノールの致死量に関しては様々な報告があり、個人差が大きいと考えられるが、ヒト、経口での最小致死量は0.3-1.0g/kg程度であると考えられている。ヒトを含む霊長類の場合、メタノールはアルコールデヒドロゲナーゼによってホルムアルデヒドに代謝され、さらにホルムアルデヒドデヒドロゲナーゼによってギ酸に代謝される。ホルムアルデヒドの体内半減期はおよそ一分であり、ホルムアルデヒドからギ酸への代謝は迅速に行われるため、ホルムアルデヒドによる毒性はほとんど問題にならない。メタノールの毒性はギ酸による代謝性アシドーシスとニューロンへの毒性によるものである。ギ酸の代謝能力は種によって異なっており、げっ歯類に比べてギ酸の代謝能力に劣る霊長類はメタノールの毒性が強く出ることが知られている[2]。
メタノール中毒による症状としては、目の網膜を損傷することによる失明がよく知られている。これは、ホルムアルデヒドがスコトプシンと結合してしまう(本来は同じアルデヒドであるレチナールがスコトプシンと結合してロドプシンを形成する)ことによって、桿体細胞を破損するためである(ギ酸が原因ではない)[要出典]。サザエさんの中でカツオが、書初めで「メチール」と書いて、波平がメチルアルコールを呑んでいる事を揶揄したエピソードもある。 また、ギ酸がミトコンドリアの電子伝達系に関わるシトクロムオキシダーゼを阻害するために視神経毒性が現れるとする意見もある
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メタノール中毒は、取り扱い時の吸入、故意の摂取、誤飲などで起こる。日本では、酒の成分であるエタノールには酒税がかかるが、メタノールなどを加えて変性アルコールにしてしまうと非課税になったという事情が関係している。第二次世界大戦後の混乱期には安価な変性アルコールを用いた密造酒が横行した。メタノールがエタノールより沸点が低いことを利用し、加熱処理でメタノールを分離したものを密造酒の原料とするのであるが、加熱中の吸入事故や、処理の不手際、目減りを惜しんで加熱が不十分だったためメタノールが分離しきれていない酒が出回り、中毒を引き起こしたのである。失明者が多く出たことから、メタノールの別称である「メチルアルコール」を当てて「目散るアルコール」や、その危険性を象徴してバクダン等と呼ばれた。貧困が蔓延していた時代は、このような危険なものでさえ需要があったのである。